地球温暖化対策として植物資源から作った「バイオエタノール」の混合比を10%に増やした次世代のガソリン燃料「E10」に対応するため、国土交通 省は道路運送車両の保安基準を改正する。現行基準は同3%までが前提だが、米国やブラジルなどのように、日本もより高濃度のエタノール混合燃料の普及を目 指しており、将来的に車両側の対策が必要になるためだ。
国交省によると、エタノール濃度が高まると、燃料の配管が腐食する恐れがある。また、蒸発するガスの圧力が高まり、燃料タンクから光化学スモッグの原因物質が漏れ出る可能性もあるため、これに対応した耐久性や気密性を備えた部品が必要になる。
保安基準の改正に先立ち、同省は夏ごろにE10対応の技術指針をつくり、これに基づいた試作車で公道での走行試験を実施。その結果を保安基準や関連する告示に反映させる。(2007年5月12日 朝日新聞)PR